"アリス"に、異常な憎悪を抱いている。
もちろん例に漏れず、強い愛情がそれの原因だ。
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アリスはライトブルーのロリータファッションをしていなくてはならない。
アリスは勇敢さと礼儀正しさ、信じやすさ、好奇心、そしてなにより少女性、それら全てを兼ね備えていなくてはならない。
アリスは空想好きで気が強く、物怖じしない性格でなければならない。
僕はそんなアリスを愛している。定型化され記号化され、アリスと言えばあああのアリスね、水色のね、と出てくる、そんなアリスを愛している。
"Who are you?"
問われて曰くに、"Why,I hardly know."
再び問われて"Who were you?"
アリス答えて、"I was Alice,that's for sure."
アリスをアリスとして、愛している。
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僕にとっての「アリス」とは、届かないほどに蠱惑的な純粋さと、ある種狂気じみた好奇心一
つまり、こんな散文的な比喩では表しきれないほどに憧れの対象だ。
少女性のメタファー、冒険者としてのメタファー、文学者としてのメタファー、全ての貌が魅力的にすぎて、想像するだけでおちついていられず、身を捩りそうになる。
僕にとってのアリスはそういう意味で、とても純粋に(純粋に!)エロティックだ。
イライラする。かなりしている。
僕はこんなにもアリスに性を感じていて、それを表現したくて、もっと的確にコンパクトにクリティカルに単純に正確にそれを書きたい、出力したい、理解してもらいたい、であるのに、僕の文章力がまずいから表現出来ない。
ライトブルーのロリータに興奮する。なぜ興奮するのか?それがアリスだからだ。
しかし、なぜアリスに興奮するのか?問いがこの段階にまで発展した時、僕は口をつぐまなくてはならない。語りえぬものである限り、沈黙以外は許されない。しかしこれは語りえるものだろう。喉元まで出かかってはいるのだ。けれど、出てこないものという謎めいた確信もあるのだ。僕はアリスに興奮する。理由は名状し得ない。
言語能力の低い子供ほど怒りの沸点が低い。何故自分は嫌な気持ちなのか?について出力することが出来ないからだ。赤ん坊が自身の不快を表すときに泣き叫ぶのと同様である。もがいている。
もう少しだけ泣き喚くので、軽蔑しながら読んでください。
ルイス・キャロルが憐れでならない。
不思議の国のアリスは、ルイス・キャロルが知人の娘のアリス・リデルをモデルとし、彼女に対して即興で綴った物語と広く膾炙されている。
嘘だろう。僕は信じていない。ルイス・キャロルはロリコンに違いない。そうして、アリス・リデルとの接触でインスピレーションが走ったのだろう。アリス・リデルはきっと、とてもエロティックな少女であったのだ。だからルイスは筆を取った。性欲の発散だ。共感する。そうであるべきだ。
肉体はアリス・リデルをモデルとしたのだろう。けれど、その精神は恐らくルイスそのものなのだ。ルイスが「こうありたい」と思った理想、或いは多少なり彼自身が自認する自己への評価、それらを「アリス」の器に落とし込んだものが不思議の国を生み出した。そうに違いない。
理想の肉体に理想の精神を当て嵌めることが如何に協和の快感を産むことか。
少女性/神秘性と男性の穢らわしさの合致が如何に不協和の快感を産むことか。
ルイス・キャロルの異常/唾棄されるべき/社会不適合な/人としての不具合/人間未満/であるところの性癖が、奇跡的な調和を成功させるツールとなったことは疑うまでもない。
ルイス、文脈としてはここからはドジソン(本名)と呼ぶべきであろうが、敬意を評して以下にもルイスと呼び続けることにする。
つまり、ルイスは「アリス」であり、その身を切り落とすようにして生まれた半ば自叙伝的な物語であるところの「不思議の国」は、「アリス・リデルの物語」とされてしまったのである。曰くに、精神は肉体の奴隷。憐れだ。未必の暴露とは、大概暴露されることを望んでいる。
「好きだよと呟いた、きっと聞こえていないだろうけど」なんてフレーズもまた、この結論を後押しする。直接伝えるには難しい、恥ずかしい、自分で踏み出せない。でも結ばれたいもんね。届いたらいいね。届いて欲しくないんだ。嘘だね。
ルイスは「異状性癖者」として広く知られ罵倒されることを半ば意図して物語を世に送り出したのではなかろうか。きっとそうだ。ルイスは可哀想に、太宰治の逆の道を行ってしまった。
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アリスはアリスにおいてしか有り得ず、アリス以外の何かをアリスとして用いることに憤りを覚える。
近年、アリスの名を冠した偽物が増えている。ゲーム、アニメ、映画、小説、偽アリスは頻繁に現れ、その全てが魅力的ではない。(そうであったなら、心地よい矛盾もあったのに!)
"Who are you?"
"I was Alice…"
言えないはずだ。名前の陵辱だ。
「樽一杯のワインに一滴の泥水を入れればそれは樽一杯の泥水になるが、樽一杯の泥水にワインを一滴入れてもそれは樽一杯の泥水である。」
アリスを返して欲しい。ルイス、即ち異状性癖の異常独身男性の、異常な妄想とペドフィリア、煮詰められた汚泥じみた性欲が生み出した肉々しい妄想は、生まれのゆえに穢れない。
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"アリス"に、異状な憎悪を抱いている。
もちろん例に漏れず、強い愛情がそれの原因だ。